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2026年3月、GitHub CopilotとFigma MCPサーバーの連携がアップデートされ、デザインからコードを生成するだけでなく、コードで実装したUIをFigmaに編集可能なフレームとして送り返す「双方向ワークフロー」が実現しました。
これまでのデザインと実装の関係は「Figmaでデザイン → 開発者がコーディング」という一方通行でしたが、Figma MCPサーバーの登場により、AIがFigmaのデザインデータを構造的に理解してコードを生成し、さらに実装済みのUIをFigmaに戻すことが可能になりました。
本記事では、Figma MCPサーバーの概要から、VS Code × GitHub Copilotでの導入手順、実際に使えるプロンプト例、そして導入時の注意点までをステップバイステップで紹介します。
もくじ
Figma MCPサーバーとは
Figma MCPサーバーは、FigmaのデザインデータをAIエージェントが直接読み取れる形で提供するサーバーです。 MCPは「Model Context Protocol(モデルコンテキストプロトコル)」の略で、AIがさまざまなデータソースとやり取りするための標準化されたインターフェースです。
従来、AIにデザインの実装を依頼する際はスクリーンショットを貼り付けたり、CSSの値を手動で伝えたりする必要がありました。 Figma MCPサーバーを介すことで、AIはFigmaのデザインファイルを単なる画像としてではなく、レイアウト情報・コンポーネント構成・カラーやフォントのスタイル・オブジェクト間の制約といった構造化されたデータとして直接理解できるようになります。
以下にFigma MCPサーバーでできることを紹介します。
デザインからコードを生成(Figma → コード)
Figmaのフレームやレイヤーを選択し、AIに指示するだけでコードを生成できます。 デフォルトではReact + Tailwind CSSで出力されますが、プロンプトでVueやプレーンHTML + CSSなど別のフレームワークを指定することも可能です。
ライブUIをFigmaに送信(コード → Figma)
2026年3月のアップデートで追加された目玉機能です。 ローカルホストやステージング環境で動作しているWebアプリのUIを、Figmaの編集可能なデザインレイヤーとして取り込むことができます。 スクリーンショットではなく、実際に操作・編集できるFigmaフレームとして生成されるため、デザイナーとの共同作業がスムーズになります。
デザイントークンの抽出
Figmaで使用されているカラー・スペーシング・タイポグラフィなどのバリアブル(変数)やスタイルをAIが読み取り、CSSカスタムプロパティやTailwindの設定として出力できます。 デザインシステムとの連携に特に有効です。
Code Connectによるコンポーネントマッピング
FigmaのコンポーネントとコードベースのReact(または他のフレームワーク)コンポーネントをマッピングする仕組みです。 Code Connectを設定しておくと、AIがデザインからコードを生成する際に、プロジェクトの既存コンポーネントを再利用した出力が得られるようになります。
リモートサーバーとデスクトップサーバーの違い
Figma MCPサーバーには「リモートサーバー」と「デスクトップサーバー」の2種類があります。 利用できる機能や前提条件が異なるため、目的に応じて選択してください。
| 比較項目 | リモートサーバー | デスクトップサーバー |
|---|---|---|
| 接続先 | Figmaのクラウドエンドポイント(https://mcp.figma.com/mcp) |
ローカルホスト(http://127.0.0.1:3845/mcp) |
| Figmaデスクトップアプリ | 不要(ブラウザ版でもOK) | 必須 |
| デザインの指定方法 | リンクベース(URLを貼り付け) | 選択ベース(Figma上でフレームを選択)+ リンクベース |
| UIキャプチャ(コード → Figma) | 対応 | 非対応 |
| 利用可能なプラン | 全シート・全プラン | 有料プランのDevまたはフルシート |
| APIトークン | OAuth認証(自動) | 不要 |
UIキャプチャ機能(コードで実装したUIをFigmaに送る機能)を使いたい場合はリモートサーバーが必須です。本記事ではリモートサーバーでの導入手順を中心に解説します。
導入の前提条件
Figma MCPサーバーをVS Code × GitHub Copilotで利用するには、以下の準備が必要です。
- VS Code(最新バージョン推奨)
- GitHub Copilotサブスクリプション(Individual、Business、Enterpriseのいずれか)
- Figmaアカウント(無料プランでもリモートサーバーは利用可能)
- MCPサポートの有効化(VS Codeの設定でMCP Discoveryを有効にする)
VS CodeでFigma MCPサーバーを利用するにはGitHub Copilotが有効になっている必要があります。Copilotが未契約の場合はGitHub Copilotの契約を先に済ませてください。
VS Code × GitHub Copilotでの導入手順(リモートサーバー)
ここからは、VS CodeとGitHub Copilotを使ってFigma MCPサーバー(リモート)を導入する具体的な手順を解説します。
VS Codeを開き、コマンドパレット(⌘ Shift P / Ctrl + Shift + P)を起動します。
以下のいずれかを選択します。
- 全プロジェクト共通で使う場合:
MCP: Open User Configuration - 現在のワークスペースのみで使う場合:
MCP: Open Workspace Folder MCP Configuration
選択すると mcp.json ファイルが開きます(存在しない場合は新規作成を求められます)。
開いた mcp.json ファイルに以下の内容を貼り付けます。
{
"inputs": [],
"servers": {
"figma": {
"url": "https://mcp.figma.com/mcp",
"type": "http"
}
}
}
ファイルを保存してください。
mcp.json ファイル上部に表示される「Start」ボタンをクリックしてサーバーを起動します。
初回起動時はFigmaの認証画面がブラウザで開きますので、「Allow Access」をクリックしてVS CodeからFigmaアカウントへのアクセスを許可してください。
認証が完了すると、VS CodeのCopilotチャットからFigma MCPサーバーのツールが利用可能になります。
Copilotのチャットパネルを開き(⌥ ⌘ B / Ctrl + Alt + B)、チャット入力欄に # と入力してツール一覧を表示します。
get_design_context などのFigma MCPツールが表示されていれば接続成功です。 ツールが表示されない場合は、VS Codeを再起動してみてください。
以上でFigma MCPサーバーの導入は完了です。さっそくFigmaのデザインからコードを生成してみましょう。
デスクトップサーバーでの導入手順
Figmaデスクトップアプリからローカルサーバーを起動する方法です。 選択ベースでの操作が可能なため、フレームを選択するだけでコード生成を指示できます。
Figmaデスクトップアプリ(最新バージョン)を開き、Figma Designファイルを開きます。
ツールバーの下部からDev Modeに切り替え(ショートカット:Shift + D)、右サイドバーのインスペクトパネルにある「Enable desktop MCP server」をクリックします。
有効化されると、ローカルの http://127.0.0.1:3845/mcp でサーバーが起動します。
コマンドパレットから MCP: Add Server を検索し、以下の手順で設定します。
- サーバータイプ:HTTP を選択
- URL:
http://127.0.0.1:3845/mcpを入力
または mcp.json に直接記述することも可能です。
{
"inputs": [],
"servers": {
"figma-desktop": {
"url": "http://127.0.0.1:3845/mcp",
"type": "http"
}
}
}
リモートサーバーと同様に、Copilotチャットでツール一覧を確認します。 デスクトップサーバーの場合はFigmaの認証(APIトークン等)が不要なため、設定がよりシンプルです。
デスクトップサーバーはFigmaアプリを閉じるとサーバーも停止します。利用するたびにFigmaデスクトップアプリでDev Modeに切り替えて有効化を確認してください。
基本的な使い方
Figma MCPサーバーには複数のツールが搭載されています。ここでは主要な使い方をプロンプト例とともに紹介します。
Figmaのデザインからコードを生成する
Figma上でフレームまたはレイヤーを右クリックし、「コピー/貼り付けオプション」→「選択範囲へのリンクをコピー」でリンクを取得します。 そのリンクをCopilotチャットに貼り付けて指示します。
以下のFigmaデザインをReactコンポーネントとして実装してください。
https://www.figma.com/design/xxxxx?node-id=1-234
デフォルトではReact + Tailwind CSSで出力されますが、プロンプトでフレームワークやスタイリングを変更できます。
このFigmaデザインをVue 3のコンポーネントとして、
CSS Modulesでスタイリングして生成してください。
https://www.figma.com/design/xxxxx?node-id=1-234
generate my Figma selection in plain HTML + CSS
https://www.figma.com/design/xxxxx?node-id=1-234
デザイントークン(バリアブル)を取得する
Figmaで定義されているカラー・スペーシング・タイポグラフィなどの変数とスタイルを取得できます。 デザインシステムの構築やCSSカスタムプロパティの生成に活用できます。
このFigmaデザインで使用されているカラーとスペーシングの
バリアブル名と値を一覧で教えてください。
https://www.figma.com/design/xxxxx?node-id=1-234
実装済みのUIをFigmaに送る(UIキャプチャ)
リモートサーバーを使っている場合、ローカルで動作しているWebアプリのUIをFigmaのデザインレイヤーとして取り込めます。
Start a local server for my app and capture the UI
in a new Figma file.
Start a local server for my app and capture the UI in
https://www.figma.com/design/xxxxx
プロンプトを送信するとブラウザウィンドウが開き、キャプチャツールバーでページや要素を選択してキャプチャできます。 キャプチャが完了すると、Figmaファイルへのリンクが返されます。
UIキャプチャ機能(generate_figma_designツール)は、2026年3月時点でリモートMCPサーバー + VS Code / Claude Code / Codex by OpenAI でのみ対応しています。デスクトップサーバーでは利用できません。
コード生成の精度を上げるコツ
Figma MCPサーバーでのコード生成は、Figmaファイルの作り方とプロンプトの書き方によって精度が大きく変わります。 実際に導入した各社の体験レポートから得られた知見をまとめます。
Figmaファイル側の工夫
- レイヤー名をセマンティックに:「Group 5」ではなく「CardContainer」「HeaderNav」のように意味のある名前を付ける
- Auto Layoutを活用:レスポンシブの意図をAIが正しく読み取れるようになる
- バリアブルとスタイルを定義:カラーやスペーシングをバリアブルとして定義しておくとトークンとして活用される
- コンポーネント化を徹底:ボタンやカードなどをFigmaコンポーネントにしておくことで、Code Connectとの連携精度が向上する
- Dev Modeのステータスを活用:「Ready for development」とマークしたフレームは、実装対象として認識されやすい
プロンプト側の工夫
プロンプトはチームメンバーへの指示書と同じ要領で記述します。 具体的であるほど、期待に近い出力が得られます。
以下のFigmaデザインからコンポーネントを生成してください。
https://www.figma.com/design/xxxxx?node-id=1-234
## 条件:
- 形式: React(TypeScript)
- コンポーネント名: PricingCard
- ファイルパス: src/components/ui/PricingCard.tsx
- スタイリング: CSS Modulesを使用
- レスポンシブ: モバイルファーストで実装
- 既存コンポーネント: src/components/ui 配下のButtonやBadgeを再利用
- アクセシビリティ: 適切なARIA属性を付与
複数の導入事例で共通して報告されているのが、「既存のコードを参考にして実装して」という指示の効果です。サンプルコードのファイルパスをプロンプトに含めると、プロジェクトのコーディング規約に近い出力が得られやすくなります。
カスタムルールの活用
Figma MCPサーバーには create_design_system_rules というツールがあり、プロジェクトの技術スタックやデザインシステムに合わせたルールファイルを生成できます。 このルールファイルをプロジェクトの rules/ や .github/copilot-instructions.md に配置しておくと、毎回のプロンプトでルールを指定する手間が省けます。
- Figma MCPの出力(React + Tailwind)はデザインと振る舞いの表現として扱い、
最終的なコードスタイルとしてそのまま使わない
- Tailwindのユーティリティクラスはプロジェクトの
デザインシステムトークンに置き換える
- 既存コンポーネント(ボタン、入力欄、タイポグラフィ等)を
重複作成せず再利用する
- プロジェクトのカラーシステム、タイポグラフィスケール、
スペーシングトークンを一貫して使用する
- Figmaデザインとの1:1のビジュアルパリティを目指す
Figma MCPサーバーで利用できるツール一覧
Figma MCPサーバーには以下のツールが搭載されています。状況に応じて使い分けることで、より精度の高い出力が得られます。
| ツール名 | 主な用途 |
|---|---|
get_design_context |
選択したフレームのデザインコンテキストとコードを取得 |
get_variable_defs |
使用されているバリアブル(カラー、スペーシング等)を取得 |
get_code_connect_map |
FigmaノードとコードベースのコンポーネントのマッピングをCode Connect経由で取得 |
get_screenshot |
選択範囲のスクリーンショットを取得(レイアウトの忠実性向上に有効) |
get_metadata |
レイヤーID、名前、タイプ、位置、サイズなど基本プロパティをXMLで取得 |
generate_figma_design |
ライブUIをFigmaのデザインレイヤーとしてキャプチャ(リモートサーバー限定) |
create_design_system_rules |
プロジェクト固有のルールファイルを生成 |
generate_diagram |
Mermaid記法からFigJamダイアグラムを生成 |
通常、CopilotのAIエージェントがプロンプトの内容から適切なツールを自動選択します。ただし、複雑な要求の場合は自動選択が不正確になることがあるため、プロンプトで get_variable_defs を使用してください、のように明示的にツール名を指定すると精度が上がります。
導入してみた所感と注意点
Figma MCPサーバーを実際に導入した各社のレポートから、現時点での評価と注意すべきポイントをまとめます。
できること・メリット
- Figmaのデザインデータから構造を理解したコードが生成されるため、単なるスクリーンショットベースのコード生成よりも精度が高い
- コンポーネント単体の実装コストは体感で半減程度になる
- 初期のモックアップやプロトタイプの作成には十分活用できる
- UIキャプチャ機能により「デザイン → コード → デザイン」のフィードバックループが回せる
- APIトークンの管理が不要(リモートサーバーはOAuth認証、デスクトップサーバーは認証不要)
現時点での制約・注意点
- 生成コードは最終品質ではない:出力されたコードはあくまで「デザインの構造表現」であり、プロジェクトのコーディング規約やデザインシステムに合わせた調整が必要です
- プロンプトによる精度のばらつき:同じデザインでもプロンプトの書き方次第で生成結果が大きく変わります。毎回同じ結果が出るとは限りません
- UIキャプチャ機能の不安定さ:
generate_figma_designツールが認識されないケースがFigmaフォーラムで複数報告されています。その場合はMCPサーバーの再接続やVS Codeの再起動を試してみてください - 大きなフレームの処理:大規模なデザインフレームを一度に処理しようとすると、コンテキストサイズが大きくなりすぎてエラーや品質低下が発生することがあります
Figma MCPサーバー × GitHub Copilot連携まとめ

Figma MCPサーバーとGitHub Copilotの連携により、デザインと実装の間にあった「翻訳作業」が大幅に効率化されます。 特に2026年3月のアップデートで追加された双方向ワークフローにより、デザインからコードを生成し、実装済みUIをFigmaに戻して確認・修正し、さらにその変更をコードに反映するという一連のサイクルが実現しました。
- Figma MCPサーバーはAIがFigmaのデザインデータを構造的に理解してコード生成する仕組み
- リモートサーバーはUIキャプチャ対応・認証のみで手軽に導入可能、デスクトップサーバーは選択ベースの操作が可能
- VS Code + GitHub Copilotでの導入は
mcp.jsonにURL設定 + Figma認証の2ステップで完了 - コード生成の精度を上げるには、Figmaファイルの命名規則・Auto Layout・バリアブル定義とプロンプトの具体性が重要
- 現時点では「初期実装のたたき台」として活用し、最終的な品質はプロジェクトのルールに合わせて調整するのが現実的
全体的にはまだ「発展途上」の段階ですが、AIモデルの性能向上やMCPサーバー自体のアップデートで今後さらに精度と機能が向上することが期待されます。 まずは小さなコンポーネントで試してみて、プロンプトやFigmaファイルの整備を少しずつ進めていくのがおすすめです。
参考
Guide to the Figma MCP serverFigma Help Center
参考
Remote server – Installation & setupFigma Developer Docs
参考
Figma MCP server can now generate design layers from VS CodeGitHub Changelog

